価値を売ること

価値を売ること

 

数年前から私どもが何者なのか、一生懸命に考えていました。

スターバックスがコーヒー屋さんではなく、サードプレイスという価値を提供していること。自宅でも、職場でもなく、3番目の寛ぎの時間を提供することに集中しているように。

 

私どもはりんごを生産販売している事業体ですが、はっきり言います。

「私どもはりんご屋ではありません」

 

 

先日、ブランディングを考えるセミナーに参加して教えていただいたことです。

まずはこの動画を観てください。3分49秒ですが、最後まで観てください。

テレビCMだったそうです。私はテレビをほとんど観ないので、初見でした。「暮らし感じる、変えていく」でお馴染みのP&GのパンパースというオムツブランドのCMです。

全くオムツを宣伝していない。新生児からオムツを必要としている子どもを育てている時間の価値をイメージしたものです。私も親です。息子が生まれて16年、父親16歳なんですね。単純に何度見ても涙が出ます。妻に対しても感謝の気持ちがあふれます。

凄く価値がありますね。説得力があるのです。P&Gはオムツではなく、この価値をより豊かなものにするお手伝いを提供しているのですね。それを裏付けるのがパンパースのWEBサイトこちらです。

「妊娠期」「ねんね期」「おすわり/はいはい期」「たっち/おむつはずれ期」といった赤ちゃんの成長ステージでの安心安全、お母さんの御悩み事、発達に関することなど、応援サイトになっています。「ママのためのコーナー」も美容と健康や快適で安全な住まいといった内容。本当にお母さんに寄り添ったサイトになっていますね。もちろん製品の紹介もありますが、赤ちゃんやお母さんに嬉しい優しい選び方ページになっていますね。

 

ブランディングって難しいし、そんなに簡単なことではないのもわかっています。

でもあえて、

 

「私どもはりんご屋ではありません。

 良質の美味しい果物を大切な人に届ける喜びを提供するギフト屋

 であり、

 家庭においしい幸福を提供する演出屋になりたいと思っています」

 

そういう事業体を目指すことを3年前に決めています。一歩でも、半歩でもそれに近づけるように。精一杯の努力をします。もちろんりんごは上質でなければなりませんよ。それだけじゃないってことです。