視察に行ってきました。

視察に行ってきました。

といってもりんご園の視察ではなく、教育委員会としての視察です。

今回は総合型スポーツクラブがある南箕輪村と伊那市に行って、クラブの運営を視察してきたのです。

 

この個人のFBにも記しましたが、運営するための主たる財源は会員の会費です。

お金を払ってスポーツ(文化活動含む)活動を楽しむのです。

これです、これ!受益者負担!

これこそ、市民意識の醸成が必要なことですね。

 

 

体育館を使うにしてもそれが行政の持ち物であっても使用料はかかりますね。100%減免ということは普通ではないという意識。

指導者は交通費を払って時間を割いています。当然謝礼も発生するのが普通です。

学校の部活動だって、本当はすごくお金がかかっているんです。そして本来の業務とは別に教員の奉仕負担として運営されている。もちろん保護者の協力もあろうかと思いますが、お金がかかっていることを多くの市民が知る必要があると思うのです。

部活動含め、学校教育は無料ではないのですよ。それを多くの人に知ってほしい。

学校教育だけではないのです。教育というものにはとてお大くのお金がかかっているのです。体育館の維持管理は誰が?グラウンドの整備は?借地料は?文化活動の場所は?その冷暖房は?照明器具は?制度化していいものと制度化しないほうがいいものがあるのは分かりますが、今のような世の中では、まず市民意識の醸成が必要かと思います。

クラブが管理して、講座を開催して、会費で維持管理からスタッフ賃金まで賄える。現状ではすべてが完璧ではないですが、理想ですね。

中体連、高体連、というスポーツの枠組みも、もうそろそろ考え直さなきゃならない時期に来ていると思います。学校の部活動は崩壊しています。立て直すことは無理です。部活動だって教育行政のサービスです。できることとできないことがありますよね。現状クラブチームだと中体連高体連の試合には参加できないわけです。

仮に、仮にですよ。中体連や高体連という枠組みが全廃されて、中学生軟式野球連盟とか、中高生陸上選手権とか、バレーボールユース大会とかが主流になっていけば自然なのでしょうけどね。でもそうなったらそれはそれで今以上に受益者負担が増えるのは目に見えていますが…。

ちなみに日本では中学校、高等学校の部活動のあり方は、教師が顧問だったりしていますが、欧米ではそんなことはないのです。

学校の部活動のようなものはほとんどありません。地域や学校の名前を冠にしている会費制のクラブチームに所属します。指導者はコーチという職業の人です。

教員は授業を教える人です。

生活指導はポリスの仕事です。

 

そして面白いデータがあります。

公的教育費の対GDP比率 国際比較

によると、1位のミクロネシア連邦はなんとGDP比で12.46%も公的教育費として予算化されています。先進国ではアイスランドの7.71%からデンマーク・ノルウェー・スウェーデンフィンランドと7%代。イギリス・フランス・オーストリア・オランダ・オーストラリア・韓国は5%代。経済規模が断トツで大きなアメリカ合衆国が4.99%です。さて。我が国日本はというと、先進諸国では圧倒的に低く3.47%しか予算化されていません。それでも教育の質が高いのは何故でしょう?比較的裕福であることもありますが経済規模が大きいアメリカでも約5%ですよ。相対的に考えて日本ほど教員の質が高いだけでなく、教員のオーバーワークによって現場が成り立っている国はないということです。ブログで政治的なことは発信しない主義ですので、データと現実のみ記載しました。なんちゃって。